今回は、天才数学者ガウスの逸話を紹介します。
子供のころから天才だったガウスは、幼少期に様々な逸話を残していて、「3歳の頃から大人顔負けの計算が出来た」と言われています。
ガウスの天才エピソードをご紹介します。
天才数学者・ガウス
数学だけでなく、物理学・天文学にも長けており、幅広い分野で活躍している人です。
彼の偉業は書き出すとキリがないのですが、一部を記載します。
- 素数定理を予想
- 最小二乗法
- 正17角形をコンパスを使って作図する方法の証明
- 楕円関数の二重周期性
- 最小自乗法
- 代数学の基本定理の証明
- 整数論など
- 複素積分、ガウス平面
数学史ではこのような法則や規則、証明を行っています。
このほとんどを20代前半に見つけ出していて、その後天文学でもいくつかの偉業を成し遂げます。
数学者といっても、ここまで多くの理論を見つける人は少なく、ガウスが数学史を数百年進めたといわれています。
天文学分野でも理論を見つけています。
- 小惑星ケレス、第2の小惑星パラスの2つの軌道を計算で算出
- 小惑星の軌道決定理論を示す
小惑星が動く軌道を決定する理論を見つけたのです。
あらゆる分野で活躍している、数学の世界でも天才と呼ばれているガウスですが、実は子どもの頃から天才だったというエピソードがあるのです。
今回はその逸話を紹介します。
ガウスの子どもの頃の逸話
(1)3歳で父親の計算ミスを指摘
ガウスの父親はレンガ職人で、毎月従業員の給料計算をしていました。
ある日、父親が給料計算を終えると、ガウスが指を指し「ココ間違っているよ」と指摘したそうです。
半信半疑で父親が計算し直すと、ガウスが正しいことがわかり、驚いていたというエピソードがあります。
日本だけでなく、世界でも足し算や引き算、掛け算といった四則計算は小学校で習います。
ガウスはまだ小学校にも通う前に、父親が日々計算している数字の羅列を見て四則計算を理解していたことになります。
まさしく、神童だったのです。
(2)樽の容積を計算していた
みなさん、体積の求め方を覚えているでしょうか。
表面積×高さ
立体をスライスして、1枚の紙のようにして考えるというやり方です。
その紙の面積を求めて、高さ分積み上げるというのが体積の考え方なのですが、ガウスは小学校に入る前からこの考え方を理解していたのです。
小学校に入学する前のガウスは、樽の中に入った酒がどのくらいの量なのかを考えたときに、「樽をスライスして面積を求めて、重ねればいい」という体積の考え方をしていたのです。
教わらなくても、数学のあらゆる公式を自力で見つけ出すことが出来たのです。
(3)小学校時代のガウス
ガウスが小学校に入学し、足し算を習った後、「1から100まで足すといくつになるか」という先生の問いに、ものの数秒で答えを言ってしまい、教師を驚かせたのです。
通常、1から100まで足す場合は、数列の考え方を利用します。
- 1+100=101
- 2+99=101
- 3+98=101
というように、考えていくと、101が100の半分である55個あることがわかります。
なので、101×50で答えが5050になるのです。
数列の考え方を理解していれば当たり前ですが、これを7歳でやってみろと言われると、流石に難しい気がします。
(4)有名大学へ寄付金で進学することになる
父親は息子をレンガ職人にするつもりで、ガウスもそのつもりでした。
そのため義務教育である小学校に通い、中学校以降は働く予定だったのです!
しかし、ガウスの数学の才能を見いだした校長やその助手が動いて、フェルディナントという男からの経済支援によって中学、高校、大学と進学することに成功したのです。
そこでも輝かしい功績を残していて、ガウスが見つけた多くの定理は、ほとんど大学在学中に見つけたものでした。
良い学び場を見つけたことが、ガウスの数学をより高めることにつながったのです。
ガウスが「孤独な数学者」と呼ばれていた理由
逸話を見ていると、ガウスが本当に天才であったことがわかります。
ガウスが数学史にもたらした功績は大きいですが、その反面、孤独な数学者と呼ばれていたのです。
その理由は、ガウスの性格にありました。
ガウスは小学校でも神童的な考え方をしていましたが、「わからない子に教えてあげる」ということを嫌ったそうです。
その時間が無駄だと、子どものころから思っていたそうです。
聞かれても答えないし、教えることはしない。
同じレベルで数学が出来る人としか話をしなかったそうなので、小学校時代は友人がいなかった。
また、ガウスは発表していない多くの理論を抱えていました。
なぜ発表しなかったかというと、数学の美しさの虜であったため、新しい理論を見つけること自体が目的だったから。
そして、理論を提唱すると会議で質疑応答や、無理解な人間による誤解などを説明しなければなりません。
わからない人間に教えるのが時間の無駄と考えるガウスにとって、理論を発表することもまた、時間の無駄と考えていたのかもしれません。
ガウスの心の氷を解いた女性
ガウスは2度結婚しています。
1度目に結婚したヨハンナに精神的に頼り切っている部分があり、ヨハンナが病死すると精神的に落ち込んでしまっていて、生涯回復することはなかったと言われています。
1人目の妻との間に子どもを3人もうけたものの、次男は病死しています。
2度目の結婚後も3人の子どもをもうけました。
しかし、再婚してもヨハンナのことが忘れられないと手紙を出していました。
人と関わるのが好きではないガウスの心の氷を解いた女性だったのかもしれません。
まとめ
今回は、天才数学者・ガウスの子ども時代の逸話を中心にご紹介しました。
やはり天才は天才として生まれてくるのか、あまりにもスケールの違う話で驚いた人もいるかもしれません。
小学校時代のエピソードはあまり知られていないのですが、子どものころから天才であったという認識を持っていただけるとありがたいです!
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