【ユークリッド】「原論」を残した天才数学者のエピソード

「ユークリッドの互除法」で知られるユークリッドは、紀元前300年頃の数学者・天文学者です。

非常に有名な人物ですが、詳細についてはほとんど分かっていません。

当時の数学知識をまとめあげた『原論』は全世界に広がり、後の数学者にも大きな影響を与えました。

ユークリッドは数学の基礎を築いたことから「幾何学の父」とも呼ばれます。

天才肌のように見えますが、実は努力の人でもありました。

「数学(学問)を極めるには時間がかかる」・「数学が必ず役に立つとは限らない」と考えていたようです。

ユークリッドに関するエピソードを知り、彼の功績や考えを確認してみましょう。

初めて光の法則を記す

ユークリッドは人類で初めて明確に光の直進・反射について書籍に残しました。

古代では光(光学)も数学の分野に含まれていたため、光についても研究していたのです。

彼の自著『カトプトリカ(反射視学)』にて、反射の法則・鏡に反射された光の道筋などが説明されています。

小学生の頃に習った、太陽の光を一箇所に集めてものを燃やすといった実験も当時行われたようです

他の書籍でも光に触れ、『原論(ストイケイア)』では幾何学を使って光の進み方を残しました。

『オプティカ(視学)』では「目で物体が見えるのは、目から出る”放射物”のおかげ」と考えていたことが分かります。

ユークリッドは光とものの見方については正解にたどり着いていませんが、鋭い視点を持っていたのです。

世界的ベストセラー『原論』

ユークリッドの『原論』はさまざまな国の言語に翻訳・出版され、聖書に次ぐベストセラーと言われています。

エジプトのオクシリンコス遺跡から『原論』の写本も発見されています。

19世紀から20世紀では教科書として使われてきました。

『原論』は全13巻あり、まとめられた内容は「ユークリッド幾何学」と呼ばれます。

この功績により、ユークリッドは「幾何学の父」とも称されます。

ちなみにユークリッドは英語で、ギリシア語では「エウクレイデス」とも呼ばれます。

その意味は「よき栄光」。

ユークリッドは一人ではなく、「複数人で執筆したのではないか(共同筆名)」という説もあります。

最古のアルゴリズム「ユークリッドの互除法」

「ユークリッドの互除法」は現在確認できている中で最も古いアルゴリズムの一つです。

先程紹介した『原論』に含まれていました。

「ユークリッドの互除法」の原理は以下になります。

自然数a、bに対し、aをbで割ったときの余りをrとする。

このとき「aとbの最大公約数」は「bとrの最大公約数」に等しい。

最大公約数は素因数分解の利用でも分かりますが、「ユークリッドの互除法」を使ったほうが比較的簡単に(計算量が少なく)求めることができます

この性質から、一次方程式への応用も可能です。

学問(幾何学)に王道なし

ユークリッドのセリフとして有名なのが「学問(幾何学)に王道なし」です。

どんな状況で言ったのか、確認してみましょう。

プトレマイオス朝エジプトのプトレマイオス1世は学問を重要視し、首都アレクサンドリアに新しく大学を設立しました。

大学に招かれた学者の一人がユークリッドでした。

プトレマイオス1世は彼に数学(幾何学)を教えてもらっている時に、こう聞きます。

「幾何学を学ぶのに簡単な方法はないか?」

その問いに答えた時のセリフが「学問(幾何学)に王道なし」でした。

ユークリッドほどの天才でも「知識を得るのに近道はない」と考えていたのですね。

数学だけでなく、何かを極めようとするなら、一歩一歩進むしかありません。

結果を求めて焦ってしまったり、上手くいかなくて凹んだりした時は「学問(幾何学)に王道なし」というユークリッドの言葉を思い出してみてください。

数学に意味があるのか

学校で数学や英語を勉強して、「これが何の役に立つの?」と感じたことはないでしょうか?

「役に立たないなら勉強する必要はない」と思うかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか?

ユークリッドの考えは違っていたことを示す逸話が残っています。

ある日ユークリッドが幾何学を教えていたところ、一人の男が「この命題がどんな役に立つのか?」と聞きました。

ユークリッドは答えます。

あの男に紙幣を1枚やってくれ。勉強ではなく金儲けしたいらしいから。

確かに勉強・学問は実用性に欠けるものも含まれます。

数学などを学ぶのは、実生活で使うため・お金を稼ぐためだけではありません。

ユークリッドは「知らないことを知る」喜びや科学的思考力を知ってほしかったのかもしれませんね。

まとめ

有名数学者・ユークリッドのエピソードについてまとめました。

数学(幾何学)の基礎をまとめた『原論』では「ユークリッドの互除法」を記しました。

驚くことに、彼が生きていたのは紀元前300年頃。

この時すでに、数学の教科書として使えるレベルだったのです。

ユークリッドほどの天才であっても、「学問(幾何学)に王道なし」と考えました。

数学や他の教科・資格など何かを学ぶのは大変です。

諦めずに立ち向かっていけば、いつかはユークリッドのように後世に伝わるような実績を残せるのかもしれません。

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